なやむ君なやむ君: まこまるさん、バランスボールってありますよね。 乗って使うイメージがあるんですけど…。
まこまるそうだよね。でも僕は、乗って使ったことがないんだ。
なやむ君えっ、そうなんですか?
まこまる乗ると転倒リスクが高いからね。
まこまる座位バランスは、他の方法でも鍛えられると思ってる。
なやむ君じゃあ、バランスボールはどう使うんですか?
まこまるドリブルとキックだよ。 立位訓練の応用として、すごく使いやすいんだ。
この記事では、回復期病院で経験を積んだ作業療法士が、バランスボールを「乗らずに」活用する方法を解説します。
「バランスボールの使い道がわからない」という方、ぜひ参考にしてください。
バランスボールは乗らない
バランスボールといえば、座って使うイメージがありますよね。
体幹トレーニングや座位バランスの訓練で使われることが多いです。
でも、私はバランスボールに乗って治療したことがありません。
乗ると転倒リスクが高い
なぜ乗らないのか。
理由はシンプルで、転倒リスクが高いからです。
もちろん、しっかり介助すれば転倒は防げるかもしれません。
でも、座位でのバランスは他の方法でも鍛えられます。
わざわざリスクの高い方法を選ぶ必要はないと考えています。
なやむ君たしかに、バランスボールって不安定ですもんね。 転倒したら大変です。
まこまるリターンを考えると、乗る必要はないかなって。 でも、バランスボール自体は良い道具だよ。使い方を変えればいいんだ。
大きさを活かす発想
バランスボールの特徴は、その大きさです。
人が乗るために作られているから、かなり大きいですよね。
この大きさが、実はリハビリで活きるんです。
脳梗塞後の麻痺がある方にとって、普通のボールは扱いにくいもの。
バスケットボールでドリブルしようとしても、ボールが跳ねてしまいます。
手にボールが馴染まず、うまくコントロールできません。
サッカーボールを蹴ろうとしても、小さすぎてボールの中心を捉えられません。
でも、バランスボールなら話は別です。
大きいから手に馴染みやすい。
蹴っても前に飛ばしやすい。
失敗しにくいんです。
だからこそ、バランスボールを使うことをおすすめしています。
なやむ君大きいからこそ使いやすいんですね。 発想の転換ですね。
まこまる「乗るもの」という固定観念を捨てると、いろんな使い方が見えてくるよ。
対象者の目安
バランスボールを使ったドリブルやキックの対象者について。
この訓練では、ある程度の機能レベルが必要です。
目安としては、上肢・手指・下肢のBrs Ⅴ以上の方が対象になります。
ドリブルもキックも、分離した動きが求められるからです。
また、立位での訓練になるので、立位保持ができることが前提です。
平行棒内や手すりを使っての立位でも大丈夫です。
安全に立っていられる環境を整えてから行いましょう。
なやむ君立位訓練の応用だから、立てることが前提なんですね。
まこまる立位が安定していない段階では難しいよ。 でも、立位ができるようになったら、ぜひ取り入れてみてほしいな。
ドリブル訓練
まずは、手で行うドリブル訓練について解説します。
これは立位訓練の応用として位置づけています。
大きいから手に馴染む
バスケットボールでドリブルするのは、麻痺がある方には難しいです。
ボールが小さく、跳ね返りも速い。
タイミングを合わせてボールを押すのが大変です。
でも、バランスボールなら大きいから手に馴染みます。
跳ね返りもゆっくりなので、タイミングを取りやすい。
「ドリブルできた」という成功体験を得やすいんです。
立位を保ちながら、手でボールを押す。
この動作は、立位バランスと上肢の協調性を同時に鍛えられます。
なやむ君バスケットボールだと難しいけど、バランスボールなら成功しやすいんですね。
まこまる成功体験が大事だからね。 「できた!」という感覚が、次のモチベーションにつながるよ。
非麻痺側から始めてもOK
ドリブル訓練は、最初は非麻痺側の手で行っても大丈夫です。
まずはボールの感覚に慣れることが大切です。
ただし、非麻痺側でドリブルしているときに注意点があります。
それは、麻痺側上肢の筋緊張です。
非麻痺側で力を入れると、麻痺側に連合反応が出ることがあります。
肩が上がったり、肘が曲がったりしていないか。
横目でチェックしながら進めましょう。
麻痺側の緊張が強くなりすぎる場合は、休憩を入れてください。
慣れてきたら、麻痺側の手でもチャレンジしてみましょう。
なやむ君非麻痺側でやってるときも、麻痺側を見ておくんですね。
まこまる連合反応が出やすいからね。 全体を見ながら進めることが大事だよ。
立位でうまくバランスをとれているか、とれていないかは麻痺側の緊張状態で確認します。
キック訓練
次は、足で行うキック訓練について解説します。
こちらも立位訓練の応用として位置づけています。
大きいから蹴りやすい
サッカーボールを蹴るのは、麻痺がある方には難しいです。
ボールが小さいから、中心を捉えるのが大変。
空振りしたり、変な方向に飛んでいったりします。
でも、バランスボールなら大きいから蹴りやすい。
サッカーボールと比較すると、ボールの中心を捉えやすく、前に飛ばすことが容易です。
「蹴れた!」という成功体験を得やすいんです。
立位を保ちながら、足を振り出してボールを蹴る。
この動作は、片脚立位のバランスと下肢の振り出しを同時に鍛えられます。
なやむ君キックも成功しやすいんですね。 患者さんも楽しそう。
まこまるボールを蹴るって、なんだかワクワクするでしょ? その気持ちが大事なんだよ。
どちらの足で蹴ってもOK
キック訓練は、どちらの足で蹴っても大丈夫です。
それぞれに訓練としての意味があります。
麻痺側の足で蹴る場合
麻痺側の下肢を振り出す動作が必要になります。
しっかり蹴るためには、ある程度の筋力とコントロールが求められます。
麻痺側下肢の随意性を高める訓練になりますね。
非麻痺側の足で蹴る場合
非麻痺側で蹴るということは、麻痺側での片脚立位が必要になります。
麻痺側下肢で体重を支える練習になります。
どちらで蹴っても、立位訓練としての効果があるんです。
患者さんの状態に合わせて、蹴る足を選んでみてください。
なやむ君どっちで蹴っても意味があるんですね。 患者さんに合わせて選べるのがいいですね。
まこまるどちらを選んでも、立位バランスの訓練になる。 目的に合わせて使い分けるといいよ。
立位訓練の応用として
ここで大切なことを整理しておきます。
ドリブルもキックも、立位訓練の応用として考えてください。
ただ立っているだけの訓練は、単調になりがちです。
でも、ボールを使うと「課題」が生まれます。
ボールを押す、ボールを蹴る。
この課題に集中することで、立位を保つ意識が自然と高まります。
「訓練している」という感覚より「遊んでいる」という感覚に近くなる。
それがアクティビティとしての良さです。
患者さんが楽しみながら、結果的に立位バランスが鍛えられる。
そんな介入を目指してみてください。
訓練時の注意点
バランスボールを使った訓練の注意点を3つ紹介します。
① 転倒に注意する
立位での訓練なので、転倒リスクがあります。
平行棒内や手すりの近くで行いましょう。
必要に応じて介助者を配置してください。
② 連合反応に注意する
非麻痺側で動作すると、麻痺側に連合反応が出やすくなります。
麻痺側の筋緊張を観察しながら進めましょう。
緊張が強くなったら、休憩を入れてください。
③ 疲労に配慮する
立位での訓練は、思った以上に疲れます。
長時間続けず、適度に休憩を取りましょう。
患者さんの表情や姿勢の崩れに注意してください。
なやむ君楽しい訓練でも、安全第一ですね。
まこまる楽しいからこそ、夢中になりすぎることもある。 セラピストがしっかり見守ることが大事だよ。
まとめ
今回は、バランスボールを「乗らずに」活用する方法を解説しました。
ポイントをおさらい
- バランスボールは乗らなくていい
- 大きいから失敗しにくく、成功体験を得やすい
- ドリブルとキックは立位訓練の応用
- 対象はBrs Ⅴ以上が目安
バランスボールは、発想を変えると使い道が広がります。
乗るだけが使い方じゃない。
ドリブルやキックで、楽しみながら立位バランスを鍛えましょう。
まこまるどうだった、なやむ君!
なやむ君バランスボールって乗るものだと思ってました。
まこまる道具は使い方次第だよ。 患者さんが楽しめる方法を、これからも一緒に考えていこうね。
FAQ
- バランスボールのサイズはどれくらいがいいですか?
直径55〜65cm程度のものがおすすめです。大きすぎると扱いにくく、小さすぎるとバランスボールの利点が活かせません。患者さんの体格に合わせて選びましょう。
- ドリブルとキック、どちらから始めるべきですか?
患者さんの得意な方、興味がある方から始めて大丈夫です。上肢機能を重視するならドリブル、下肢機能を重視するならキックを選ぶのも一つの方法です。
- バランスボールがない場合、代用できるものはありますか?
大きめのビーチボールやソフトバレーボールでも代用できます。ただし、ある程度の重さと大きさがあるほうが、訓練効果は高くなります。
- 立位が不安定な方には使えませんか?
平行棒内や手すりを持った状態であれば、チャレンジできる場合もあります。安全を確保した上で、患者さんの状態に合わせて判断してください。
- 何回くらい繰り返せばいいですか?
回数よりも、患者さんが楽しめているかを重視してください。疲労が見えたら終了し、「またやりたい」と思ってもらえる程度で終わるのがベストです。
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