なやむ君ADL訓練ってやってるんですけど…。 なかなか効果が出なくて悩んでます。
まこまるその悩み、よくわかるよ。 でもね、そもそもADLを「訓練」にしてるから効果が出ないんだ。
なやむ君えっ、どういうことですか?
まこまるADL訓練って言葉、違和感があるんだよね。 反復練習したからって、ADL動作ができるようになるわけじゃない。
なやむ君じゃあ、どうすれば…
まこまる日々の訓練の中にADLを落とし込むんだ。 そして、ADL場面は「訓練」じゃなくて「評価」として捉える。 今日はその考え方を解説するね。
この記事では、回復期病院で経験を積んだ作業療法士が、ADL訓練で効果が出ない理由と、本当に成果を出すための考え方を解説します。
「ADL訓練をしているのに成果が出ない」と悩んでいる方、ぜひ参考にしてください。
ADL訓練は効果がない?
「ADL訓練」という言葉、よく使いますよね。
更衣訓練、トイレ動作訓練、入浴動作訓練…。
でも、これらの訓練を繰り返しても、なかなか効果が出ない。
そんな経験はありませんか?
実は、ADLを「訓練」として捉えること自体に問題があるかもしれません。
訓練にするから効果が出ない
ADL訓練がうまくいかない理由。
それは、ADLを「訓練」にしてしまっているからです。
「今からADL訓練をしましょう」
そう言って、訓練室で更衣の練習をする。
トイレ動作の練習をする。
でも、それって本当に意味があるんでしょうか?
ADLは「日常生活動作」のこと。
つまり、日常の中で行う動作です。
それを訓練室で「訓練」として行う。
これって、なんだか不自然じゃないですか?
なやむ君たしかに…。訓練室で服を着たり脱いだりするのは変ですよね。
まこまるそうなんだ。日常生活動作なのに、日常から切り離して訓練してる。 これが効果が出にくい原因の一つなんだよ。
反復では獲得できない
もう一つの問題。
それは、反復すればできるようになると思っていることです。
「繰り返し練習すれば、ADL動作が獲得できる」
そう考えていませんか?
残念ながら、それは幻想です。
ADL動作には、さまざまな要素が含まれています。
筋力、関節可動域、バランス、巧緻性、認知機能…。
これらが複雑に組み合わさって、一つの動作が成り立っています。
ADL動作そのものを反復しても、足りない要素は補えません。
できない原因がわからないまま繰り返しても、できるようにはならないんです。
なやむ君反復すればいいってわけじゃないんですね。
まこまる「なぜできないのか」を分析しないと意味がない。 ADL動作の反復は、訓練としては効率が悪いんだよ。
日常に落とし込む
では、どうすれば効果が出るのか。
答えは、日常の訓練の中にADLを落とし込むことです。
訓練の中にADLを入れる
私が回復期で行っていた方法を紹介します。
例えば、夕方のご飯前の訓練終了前の20分。
このタイミングで、こう声をかけます。
「もう着替えときましょうか」
自然な流れで、更衣動作を訓練に組み込むんです。
患者さんから「おしっこしたい」と訴えがあったとき。
これはチャンスです。
トイレ動作を一緒に行います。
本当に排泄したいタイミングだから、動作に意味があります。
「訓練のためのトイレ動作」ではなく、「本当にトイレに行く」という文脈。
この違いが大きいんです。
なやむ君訓練として切り出すんじゃなくて、日常の流れの中で行うんですね。
まこまるADLは日常生活動作だから、日常の中で行うのが自然でしょ? 訓練室で練習するより、よっぽど意味があるよ。
自然な流れで行う
ポイントは、「訓練です」と言わないこと。
「今から訓練をしましょう」と言った瞬間、患者さんの気持ちは変わります。
「やらされる」という感覚が生まれてしまう。
でも、「着替えときましょうか」なら違います。
日常の一部として、自然に受け入れられます。
「トイレ行きましょうか」も同じ。
訓練ではなく、生活の一場面として捉えてもらえます。
この「自然さ」が、動作の定着につながるんです。
なやむ君言い方一つで、患者さんの受け取り方が変わるんですね。
まこまる「訓練」という言葉は、時に壁を作ってしまう。 自然な声かけで、日常に溶け込ませることが大事だよ。
ADLは評価が本質
ここで、大切な考え方を伝えます。
ADL場面は「訓練」ではなく「評価」として捉えるということです。
足りない要素を見つける
ADL場面で見るべきことは、「できるかどうか」だけではありません。
何が足りなくてできないのかを見つけることが大切です。
更衣動作がうまくいかない。
なぜか?
肩の可動域が足りないのか。
座位バランスが不安定なのか。
手順がわからないのか。
原因はさまざまです。
ADL場面は、その原因を探る評価の場なんです。
「ADL訓練」と言っているけど、実際にやっていることは「ADL評価」に近い。
そう考えると、しっくりきませんか?
なやむ君ADL場面で評価して、課題を見つけるんですね。
まこまる「できない」で終わらせない。 「なぜできないか」を分析するのがセラピストの仕事だよ。
普段の訓練で補う
ADL場面で評価した結果、足りない要素がわかる。
その足りない要素を、普段の訓練場面で補うんです。
例えば、更衣動作で肩の可動域が足りないとわかった。
なら、普段の訓練でROM訓練を重点的に行う。
座位バランスが不安定なら、座位での訓練を強化する。
手順がわからないなら、認知面へのアプローチを考える。
このように、ADL場面での気づきを普段の訓練に反映させる。
これが、本当に効果を出すための流れです。
なやむ君ADL場面と普段の訓練がつながるんですね。
まこまるADLを「訓練」として独立させるから効果が出ない。 評価と訓練を行き来することで、初めて成果が出るんだよ。
効果を出すための流れ
ここで、効果を出すための流れを整理しておきます。
ステップ1:ADL場面で評価する
日常の文脈の中で、ADL動作を観察します。
何ができて、何ができないのか。
できない原因は何か。
足りない要素を見つけます。
ステップ2:普段の訓練で補う
ADL場面で見つけた課題を、普段の訓練で解決します。
ROM訓練、筋力訓練、バランス訓練、認知訓練…。
必要な要素を重点的に鍛えます。
ステップ3:再びADL場面で確認する
訓練の成果を、ADL場面で確認します。
改善していれば、次の課題に進む。
改善していなければ、訓練内容を見直す。
この評価→訓練→再評価のサイクルを回すことが大切です。
なやむ君サイクルで回していくんですね。
まこまるADL動作だけを反復しても効果は出にくい。 評価と訓練を組み合わせて、初めて成果につながるんだ。
まとめ
今回は、ADL訓練で効果が出ない理由と、本当に成果を出すための考え方を解説しました。
ポイントをおさらい
- ADLを「訓練」にするから効果が出ない
- 日常の訓練の中にADLを落とし込む
- ADL場面は「評価」として捉える
- 足りない要素を普段の訓練で補う
「ADL訓練」という言葉に縛られないでください。
ADLは日常生活動作。日常の中で自然に行うものです。
そして、ADL場面は評価の場。
何が足りないかを見つけて、普段の訓練で補う。
このサイクルを意識すれば、きっと成果が出るはずです。
なやむ君ADL訓練という考え方自体が落とし穴だったかもしれませんね。
まこまる言葉に引っ張られると、本質を見失うことがある。 「訓練」じゃなくて「評価」。この視点を忘れないでね。
FAQ
- ADL場面での評価は毎回必要ですか?
毎回でなくても大丈夫です。ただし、定期的に確認することで、訓練の効果を把握できます。変化が見られない場合は、訓練内容を見直すきっかけになります。
- ADL動作の練習は全く意味がないのですか?
意味がないわけではありません。ただし、反復するだけでは効果は限定的です。足りない要素を補う訓練と組み合わせることで、効果が高まります。
- 日常の中でADLを行う時間がない場合は?
訓練の最初や最後に組み込む工夫をしてみましょう。例えば、訓練後に「着替えてから戻りましょう」と声をかけるだけでも、自然なADL場面を作れます。
- 患者さんがADL動作を嫌がる場合はどうすればいいですか?
「訓練」として提案すると嫌がられることがあります。「着替えましょうか」「トイレ行きますか」など、日常の声かけとして伝えると受け入れられやすくなります。
- ADL場面で見るべきポイントは何ですか?
「できるかどうか」だけでなく、「なぜできないか」を見ることが大切です。筋力、可動域、バランス、認知面など、どこに課題があるかを分析しましょう。
関連記事




